理科室アート

事務所の近所は子供が減って区立小学校がいくつか廃校になり、そこの一部を芸術家のアトリエに貸している。たまたまそのなかに小学校の同級生で画家になったのがいたので訪ねた。彼の親も画家、僕の親も画家で、親同士が知り合いで子供同士は同級生という縁なのだが、会うのは10年ぶりくらいになる。

行ってみると、理科室を四分割した細長いスペースを四人の芸術家が使っている。理科室なら水道もあるので都合がいい。彼の絵はパリやモロッコの風景が多いが、シャコ貝なんかの静物画もあって、どれも色に明るい透明感がある。絵は１枚１枚完成させるわけではなく同時並行で手を入れていくので、並べてみて全体が同じ色調にならないようにするのが大事とのこと。理科室は意外にアートがよく似合う。