Open Sky2.0展

kasta22007-01-30


新宿のICC八谷和彦さんの展覧会「Open Sky2.0」を見に行った。

ポストペットで有名なアーティストの八谷さんの現在進行形のプロジェクトは、宮崎駿の「風の谷のナウシカ」に登場する1人乗り飛行機メーヴェを実際につくってみようとするもの。まだジェットエンジンは搭載されていないが、機体は既にできていてゴムの張力を利用して繰り返し飛行テストを行っている。

昨夏の越後妻有アートトリエンナーレで僕がつくった作品は、集成材では日本のトップメーカーである長野の会社の協力がなければ実現できなかった。斎藤木材工業というそのメーカーは建設業界という巨大な世界ではけっして大きな会社ではない。八谷さんのこの作品も、オリンポスという(おそらくこれがつくれるとしたら日本でこの人だけだろうという)小さなメーカーの協力を得て進めている。協力というか、コラボレーションというか、八谷さんの発想と情熱と行動力に巻き込まれてエンジニアも楽しんで参加しているというか、その進め方がとても面白く、展覧会を見にくる観客もその流れに載せられてプロジェクトに参加してみたくなる。(ちなみにパイロットになるには体重58kg以下でなくてはならないとのこと。残念ながら僕はオーバーだった...)

誰も見たことがないものをつくるというのがアートだとすれば、これはまさにアート。だけど(お金の問題も含めて)まぎれもなくものづくりの王道にも載っていて、アートにとどまらず建築やビジネスにも通じる爽やかなプロジェクトになっていると思う。